【筆文字デザイン・ロゴ制作】線は心を写す鏡


 こんにちは、Art書家&MOJIKARA研究所 所長本田蒼風です。

今年は一気に秋が来ましたね。秋の長雨・・・。洗濯物が溜まってしまって困っています。

ただ、しとしと霧雨が降る日、アトリエから外を眺めながら作品制作をするのは大好きです。
静かで心が落ち着きます。

(ただ、湿度が高いと、和紙にも水分がしっかり入っているので、墨の濃さを調整するのが難しいですが・・・)

先週はずっとロゴのデザインをご依頼くださった方の案件に取り掛かりっきりでした。
(依頼主様は、個人の方で、新しくOPENされる店舗のロゴデザインを依頼くださっています。)


↑現在制作しているロゴデザインの一部です。

今2020年のオリンピックのエンブレム問題などで
色々と「デザイン」に関して話題になることが多いですが、

同じ【デザイン】といっても、
筆でデザインする「筆文字デザイン」は、
グラフィックデザインなどとはかなり違った点がある・・・
一種独特の表現だと思います。

それは・・・

そもそも「書」における「筆」「墨」「紙」を使って表現する方法は
【再現性】という点において、
かなり様々な点でグラフィックデザインとは大きく違いがあると思います。

(先ほども少し書きましたが)
今日のように湿度の高い日には、自然素材で出来ている和紙を使用して制作する場合、
同じ紙や筆、墨を使っても、
墨のはいり具合、にじみの出来方が、晴天のときとは全然違ってきます。

ロゴのデザインなどに関しては、出来上がったときの
「文字(絵)の見た目やインパクト」に行きがちですが、
筆文字のデザインの場合、
制作する側にとっては、
最終的な形に行き着くまでに
イメージしている表現に近づけるため、条件にあった素材や道具選びも大切なわけです。

筆文字のデザインは、
私たちの生活のいたるところで使われているわけですが、
筆で表現して作ったデザインを色々な場面で使えるように加工する際には
パソコン操作をし、アナログのデータをデジタルに変換して使用するわけですが、

この作業においても、筆で表現したものはなかなか難しいところがある。

たとえば書の表現のなかに「にじみ」「かすれ」があります。

にじみ(墨が半紙の繊維をはしる)の範位や広がり方(方向性)が少し違うだけでも
最終的な出来上がりは大変違うものに見えてくる。

かすれも同様に・・・です。

面白いもので、「書」の作品を鑑賞する際によく「読めない」「わからない」といわれることが多いのですが、

小さなにじみやかすれの要素で、人が直感的に感じる感覚(力強そう、疾走感、涼しそう・・・)の感覚・印象に関しては、

全く書が分からない人でも、かなり敏感に感じ、瞬時に情報を判断しているものです。

なので、
同じ文字を書いても、
その要素一つひとつの違いで、
本当に随分違う印象を与えるものとして出来上がるのです。

筆文字のデザインをする場合は、
そのことをよく分かった上でデザインする必要があるし、
的確に必要な表現方法を、必要なタイミングで再現できなければいけないわけですが・・・

それらの要素を一つひとつ積み上げて出来上がって筆文字のデザインが出来上がります。

ただ、これらの条件、要素をどれだけ理解し、操れたとしても、
本当のいいデザインになるかといえば、足りないものがあります。

それは「想いを再現できているかどうか」という要素が大きな意味を持つからです。

筆で一本の線を引くと、
その線には面白いほど、その人の心の状態が現れます。
情報が少なくシンプルであればあるほど、
筆を持つひとの状態が表面化するのが、書の面白いところ。

今私がやっているように、
ロゴのデザインを筆を使ってするという場合には、
依頼主さんがいるわけですから、その依頼してくださった方の心を代弁させて頂くのが私たち筆文字デザイナーの役割だとすると、
私の気持ちの状態が筆を通して表面化してはだめなわけです。

なので・・・

打合せの際には、依頼くださった経緯や細かな要望だけでなく
その方の人となりや、色々なことへの考え方まで、
世間話を交え、色々と情報を集めることに全力を尽くします。

ロゴの制作のために筆を持つときには
依頼くださった方に一瞬でも成りきる!くらいの気持ちで
筆を握ります。

【一筆入魂】とよく言いますが、

入魂の「魂」は、依頼者自身の想いのこと。
イメージとしては

私は恐山のイタコさん・・・さあ、私に乗り移ってください!的な感じです。www

その方の想いに寄り添い、それがどんな表現であれば忠実に再現されるのか・・・

それをひたすら書いて確認していく作業・・・筆文字デザイン。

自分の想いに向き合い表現する「自分の作品作り」とは全く違うアプローチだからこそ、
筆文字デザインは楽しい。

自分の心が不安定だったり必要以上の顕示欲があると、
依頼者になりきって表現しようと想っても、
どこかでひょっこり「自分」が出てしまう。

どんな状態も、たった一本の線で表面化してしまう「筆」での表現だからこそ、
それに向かうときの心持ちが本当に重要だな〜・・・

と改めて感じながら制作しております。

書っていいね、仕事っていいね(^^)!!!
こんなに楽しい時間、経験をさせていただけることに感謝、感謝。
 
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